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「俺は、男だ!クソ野郎」

第7章 助けて大悟…








ゴォッ





「っ!何すんだッ!!テメェ」


淳兄が悲痛な声を出す。





「岬を泣かせた罰と汚ねぇもん触らせた報いだ」



大悟の手には、拳が作られていた。

殴ったのだろう。







「…チッ暴力ねぇ。お前相当狂ってるな」



淳兄は、殴られた箇所を拭い、

睨みながらそう言った。






「それ、テメェが言えたことか」




「はっ俺は、狂ってねぇよ。ただ欲に忠実なだけ。」



淳兄は、意味不明なことを言う。




…欲に忠実ってなんだよ。




そう思った時、

俺の体がふわっと持ち上がった。




それは、世で言う

お姫様抱っこというやつだった。






「もう、テメェに何言っても無駄だ。この通り岬は俺のだから。返してもらう」



大悟の顔がこんなに近くに見える。










「…だ、大悟っ。お前、なんで…っ」




俺は、大悟に

体を持ち上げられたと理解した。




俺…

昨日、大悟に酷いこと言って傷つけたのに…っ。









「それは、後で詳しく…ね」



大悟は、 にっこり笑う。


そしてそのまま歩き出した。





「おい、待て……ブハッ」




淳兄が待てと言いかけた次の瞬間、

大悟は、淳兄のお腹目掛けて巧みに蹴りを入れた。




バタンと見事に

淳兄は崩れ落ちた。





大悟は、淳兄が倒れたのを見て





「ざまぁ」




そう言葉を吐いた。










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