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好きになっちゃだめッ!!

第9章 黒い影

「あれまぁ、これはこれは。以前、桑谷邸でお会いしたかたじゃないですか?」


『は、はい…そうです。錦織聖奈と申します』


「ンッフッフ、まぁまぁそこに座りなさい」


ガタッと席につく。


「で、どのようなご用件で?」


手を顔の前で組み、にまにまと笑っている。


『……っあの…私に出会った時におっしゃった事覚えていますか?』


「ん〜………よく覚えていないねぇ。私は何と?」


『目元がお母さんにそっくりだと…言ってました……あなたは、何か知っているのですか?』


じっと彼を見つめる。


ずっと不気味に笑っていて、彼の顔から表情は読み取りにくい。


「どうやら…はぁ…セナ君から何も聞いていないようだね」




『え?』









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