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君模様

第2章 君空



トントントンッ、
階段をかけ上がる音。

バンッ、
勢いよく扉を開いた。
そこには…吸い込ませそうなほど壮大なー 青空


そぅ、ここは屋上。

あたしは、このままでは教室にいられないと考え次の授業はサボることにした。

適当は場所を見つけて、座り込む。
「はぁーーー、」
一人になったからか、大きなため息が漏れた。


(なんで、こんなことになっちゃうかな?)

なんて、考えながら。



ま、いまのあたしは何を考えてもきっと答えは出ないだろう。

(だったら、考えるのやめちゃおう!)
なんて、一人で開き直ってると。


バンッ、
扉の開く音がした。

扉のほうに目をやるとー




(!!!!!!?)
そこには、鷹島くんがー



「え…なんで…」

つい、驚きのあまり声が漏れる。


「高橋さん!!」
と、鷹島くんが近づいてきた。

君は、息を切らしていた。
ーきっと、急いできたんだろう。

するとー、
「ごめん!!」
と勢いよく頭を下げた。
(え??なんで??)
よく、理解できていないというあたしの顔を見たからか、

「俺が一方的な片想いなのに…」
と、言葉をつけたした。

「あー……っと」


「ほんとは、言うつもりとかなかったんだけど…」
と話ながら、あたしの隣に座る君。

「…この前、俺の教室来たよね…」

君は…うつむきながらいった。

「そんとき、俺気持ちが顔に出ちゃって…」

空を見上げた。

「ほんとに、好きだからさ…」


((………))


お互い沈黙がつづく。

ただ、何て言っていいのかわからなかった。
…こんな綺麗な気持ちをあたしは、受け取っていいのかわからなかった。

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