
君模様
第4章 君過去
でも、そんな簡単には終わらなかった。
「でも…血は繋がってないんだ」
「ぇ…」
それって
「俺とまゆみは、血が繋がってない兄弟なんだ」
「まゆみの親は…昔交通事故で亡くなったんだ」
(そうなの……)
「まゆみが、俺んちに来たのは6歳のころ、あの頃のまゆみは悲しそうな目をしてた」
「俺は2個下で、まだよくわかんなかったけど、そんなまゆみを助けたかったんだと思う」
「それからだった、まゆみが俺に好きっていってきたのは」
「ぢゃぁ…それって壮太のこと好きなんぢゃ」
「でも、俺はまゆみのこと、ずっと昔から姉としか見たことないし」
「俺が好きなのは他にいたから…」
(…それって…ぁたし以外にも…いたってこと…だよね)
当たり前のことのに、なんか嫌だった。
これって…嫉妬??
「だから、大丈夫だよ。まゆみも泣かせる気はなかったって反省してたし、あー見えて結構いい奴だし。だから、嫌いになんないでくれないか??」
なんだ、そんなことか
「…なんだぁー、焦った」
「ぇ??」
「壮太がなに言うのか、焦った。」
「焦ったのは、俺だょー。嫌われたらとか…思ったら… 」
なんだ、壮太もそんなこと思ってくれてたんだ。
なんだ、不安だったのはあたしだけぢゃないんだ。
壮太も、同じことで悩んでたんだ。
恋ってお互いに不安になったりするんだ。
こんなにかっこいい人でも、あたしのために笑ったり泣いたりしてくれるんだ。
あたしは、君と出会えたおかげで幸せになれたよ。
ありがとう。
