君模様
第4章 君過去
「ルナ!!かえろーぜー♪」
放課後、壮太が教室にやってきた。
あれから、もう何ヵ月もたち…空は少しだけ早く赤くなる季節。
「うん!!待たせちゃってごめんね??」
駆け寄るあたしに、
「へへー、はやくルナに会いたくてwwなんてね♪」
くしゃっと、笑う君。
ドキッ
笑顔でときめくなんてっ…
ポフッ
あたしは、君の胸に頭をうずめる。
「…バカ」
赤くなった顔を隠そうと、うつむいて呟く。
(好き…)
なんて、思いならがww
校内だってゆーのに、手を繋いで歩くあたしたち。
過ぎ行く人たちが
《わー、またいるよ。あのカップル》
《なかいいよね》
《うらやましーww》
聞くたび、にやけるあたしに
「どーしたの??」
なんて、のんきな君。
背伸びして君の耳に口を近づけて…
「好きだよ」
って、言う。
ばっと顔をはなしてあたしを見つめる。
その顔は、窓から見える空以上に赤かった。
「かえろっかぁ」
まだ、ビックリしている君の手を引いてあたしは歩き出した。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える