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地下病棟の秘密

第22章 選んだ道



絢子「…」

高戸「何怒ってるんだよ」

絢子「私、私は…」

高戸「…」

絢子「私が…好きなのは…」


言わない方がいい
勢いで言ったっていい事はない
高戸はまだ亡くなった恋人、真の事が
好きなはず

だから言うべきではない
そう思ったけど…


絢子「…涼さんじゃない」

高戸「絢子?」

絢子「私が好きなのは涼さんじゃなくて
あなたです」

高戸「えっ…」

絢子「高戸さんが好きなんです」

高戸「あ…」

絢子「…」


驚いた様子の高戸
その表情を見た絢子は後悔した
驚きの中に困惑した表情が見えたからだ
やっぱり
言うべきではなかった


高戸「あっ、えっと…その…」

絢子「…帰る」

高戸「えっ絢子!?」

絢子「…」


この空気に耐えられず
急いで車から降りようとした絢子
だけど…


絢子「!?」

高戸「待てって、まだ告白の返事してな
いだろう」

絢子「言わなくてもわかってるし…」

高戸「そうか、なら早いな」

絢子「…!!」


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