
地下病棟の秘密
第14章 まさかの入院
看護師「橋本さん」
絢子「…」
看護師「橋本さん、聞いてるの?」
絢子「えっ?あぁすいません…聞いてま
せんでした」
看護師「大事な事だからちゃんと聞いて
ないとダメよ」
絢子「すいません…」
気にしない
気にしないふりをしていたが
今朝の事、あの靴の持ち主が気になって
上の空で
仕事に集中する事が
出来なかった
田畑「大丈夫?」
絢子「えっ?あぁ…大丈夫ですよ」
田畑「彼氏となにかあった?」
絢子「彼氏…」
田畑「…」
絢子「彼氏じゃないけど…気になってる
人に彼女…女の影が…」
田畑「なるほどね」
絢子「でも聞く事も出来なくて…仕事に
影響出すなんてダメですね、私」
田畑「その人の事、好きなんだね」
絢子「…はいっ」
田畑「その人、羨ましいな」
絢子「…」
慰めるように
絢子の頭を撫でてくれた田畑
その優しさ、暖かさに絢子は泣きそうに
なってしまった
