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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第11章 予約優先だから

「あああの! きき今日っ…」


”今日の放課後、時間作って下さい”

昨晩何度も繰り返し練習した言葉。

今、言わなきゃいけない!

蘭は震える声を絞り出した。


「きっ、きき…今日、のっ…」

うるさく耳に響く自分の心音。

裏返り、吃る言葉。


(でも、言わなきゃ‼︎ )


「きっ、きき、今日の1時間目! 何ですかね⁈ 」

「は? 古典だろ?」

「だよねー…ははっ」


(うわー、私のバカぁ)

直前で萎んだ勇気。

誤魔化すように叫んだ意味不明な言葉。

情けなくて、蘭の瞳には涙が浮かんだ。


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