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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第6章 お前と違って可愛いよな

「冷て……」

蘭の目に巻いたタオルが当たるむぅの背中に、その水分が染み込んでくる。


泣き腫らしたような蘭の目に気付き、慌てて近くの水道を借りてタオルを濡らした。

気恥ずかしくて目隠しなんかして、蘭を自転車の後ろに乗せた。


(……昨日、音羽を可愛いって言ったせい?)

そのせいで蘭が泣いただなんて自惚れているようで、むぅはそれを聞けなかった。


背中を濡らすタオルの冷たさと、

背中に伝わる蘭の温もり。

むぅの心臓も、蘭に負けないくらいに高鳴っていた。


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