テキストサイズ

『好き』の重さ

第14章 赤い糸

私達は冷酒を頼んで、冷めかけの料理を食べながら呑んだ


ホンの少しの料理しか喉を通らなかったけど、冷酒はいくらでも入った


その日私達は、冷酒の勢いを借りて慰め合った


傷の舐め合いとでも言うのかもしれない


不実な行為だとわかっていた


でも、直視したくない現実が二人をそうさせてしまう程に心は弱く、でも強く惹かれ合っていた――


私は…

神様がこれを赦してくださらないのならば、明日が来なくても仕方がないと懇願し、懺悔していた――

2人の思い出のビジネスホテルの一室で――





ストーリーメニュー

TOPTOPへ