
I'll be with you.
第16章 折りたたみ傘
「……じゃあ、今の亜美にしてることはなんだよ」
「……それは…」
本当は、わかってるんだ。
自分がしてることが正しくないってことくらい……
それでも……
「……亜美といることで…
少しでも俺がしたことを償いたかった……」
結局は……
「……楽になりたかったんだよ…」
……自分勝手だってわかってるけど
恨まれることが怖かった
その時、順番を告げる音が鳴り、ディスプレイを見ると俺の番号が映し出された。
「……カナ、行こ」
「ああ…」
心は俺の荷物を持って、一緒に診察室へと入った。
