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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第36章 ☆*♪ X’mas short short *last*

「…………」



クリスマスツリーを取り囲む、沢山の人達を見渡してみる。


多くの家族連れや、友人同士がいる中でも


手を繋いで、寄り添って、写真を撮る恋人達が多いのが分かる。




……みんな、とっても幸せそうだな。




私は今1人だけど、自然に笑みが零れた。


他人だとしても、こうして沢山の笑顔を見ることができるのは嬉しい。


立花と香ちゃんも、きっとどこか素敵な夜の街を歩いているんだろうな。



「……ふふっ、隼人ってば。
どう考えても、ここで待ち合わせはできないわよ?」



ツリーの1番上の星の、さらに上。


ガラス張りのテレビ局を見上げて、ぽつりと呟くと


白い息がふわっと舞って、冷えた夜空に消えていった。



20階から見下ろすと、分からないかもしれないけど


この場所は、満員電車並みに人がごった返してる。


こんなところに隼人が現れたら、パニックになっちゃうよ。

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