
♡*:。.rena's world story.。:*♡
第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony
プロフィールビデオが終わって、スクリーンから映像が消えると
再び、キャンドルの柔らかい灯りに包まれた。
星空の下で、波の音がBGMのように優しく響く。
「………シゲちゃん」
プロジェクターからディスクを外すと
アンジーが微笑んだ。
「最後、謝辞の時間よ。
堅苦しいのはニガテだから
シゲちゃんの素直な想いを語ればいいわ」
「……………」
心臓がドキドキと鳴り続ける。
私と隼人
立花と香ちゃん
そして、私の家族
全員が見つめる中、シゲさんはゆっくりと立ちあがった。
泣き顔を隠すようにして、私と隼人の元へと近付く。
海風を受けて、その涙がすうっと流れると
シゲさんは静かに口を開いた。
「……まったく、年はとりたくないもんだな。
懐かしい映像を見て、つい感情が溢れ出てしまった」
「…………っ」
シゲさんの言葉を聞いて、私の目にも再び涙が溢れる。
隼人はシゲさんから目を逸らして
海の方向を見つめていた。
