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闇の王と光の騎士

第16章 闇の王の粛清

白虎が辿り着いたのは人が立ち入ることを拒むかのように一年中吹雪が止まない雪山の最深部だった。

その秘境にある竪穴の中にでともこを休ませていた。

「ううっ……」

「気がついたか、ともこ……」

「シャルル……」

うっすらと目を開けたともこは「ひゃっ!?」と悲鳴を漏らす。

そこには白虎と化したシャルルの他に三匹もの荘厳な魔獣がいた。

「こ、ここはっ!? あの子達は誰っ!?」

怯えたともこはシャルルに隠れる。

「大丈夫だ……あいつらは俺の仲間だ……」

「仲間……?」

巨大なドラゴン、何千年も生き長らえているような大亀、神々しい羽根を持つ巨大鳥。

禍々しさは微塵も感じられないが、あまりの体格と放つ尊厳さにともこは萎縮する。

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