テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

この城はかつて滅びた王国の遺跡だ。

今は亡き国の玉座に座り、櫻啼は抜けた天井から月を眺めていた。

長年の眠りから覚めた魔王。
しかしその力はまだ以前のものを取り戻してはいない。

そして人間の文明は発達し、剣や魔法以外でも魔族と戦える兵器まで産み出している。

櫻啼やゆず、TOMといった上級魔族にはそれらの兵器は効かないが、弱い魔族たちは次々と狩られてしまっている。

魔族がこの戦争に勝ったところで、人民たる下級魔族が死に絶えてしまったのでは繁栄は望めない。

国内浄化作戦で王国も疲弊してきている。
この期に一気に叩かねば、勝機は失われると櫻啼は考えていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ