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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「しっかりしろ!! おい!!」

ゆきめの頬を叩き、月影が呼び掛ける。

「……う、ううっ」

(息があるっ!!)

「大丈夫か!! 君っ!!」

ゆきめはゆるゆると目を開いた。

「こ、ここは……」

「ここは砂漠だ。君はいったいどうしたんだ!?」

意識が戻ったゆきめの眼前には二重で鋭い目をした月影の顔があった。

(きれいな人……男の人なのに……女神様みたい……)

ゆきめはゆっくりと身を起こす。

「君は突然その包丁のような刀を振り回してやって来たんだ」

「包丁……?」

そこでようやくゆきめは肌寒さを感じた。

(………………えっ?)

ゆきめは一糸纏わぬ全裸であった。

「驚いたよ。なんか憑き物に憑かれたような----」
「変態っ!! 見ないでっ!! 近寄らないで!!」

「ぶほっ!?」

ゆきめは全力で月影の頬をひっぱたいた。


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