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闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

「ドール!!」

ミーカはそう唱えながら鞄から美しくも妖しい少女の人形を取り出し、投げた。

投げられた人形は地面に立ち、ギョロリと不気味に霧里を睨む。

(傀儡術っ……)

傀儡は術者を狙うのが定石だが、予想外の奇策で霧里の対応は遅れた。

術者は諦め、傀儡人形に炎をぶつける。

「ギャアアアァアッ!!」

機械的な悲鳴が轟き、人形が燃える。

「うわっ!? なんなんだ!?」
「燃えてるぞ!!」

市場は大混乱をきたす。

「あー!! 私のミミーちゃんをっ!! 許さない!! 殺す!!」

ミーカは黒焦げになった人形を抱いたまま頭から霧里に突っ込む。

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