テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

(また大きな魔術の構えっ……)

「させないっ!!」

まあやは素早くみぃみぃの懐に飛び込む。

「うわっ!? 速っ!?」

潜り込んだまあやは腕を捻りながら素早い掌底を繰り出した。

しかし山賊の仲間たちは大将の危機に慌てた様子もなく、むしろ呆れた顔をしていく末を眺めていた。

「なにっ!?」

みぃみぃはまあやの手首を掴み、ぐいっと引き付けた。

「へぇ……殺し屋さん、よく見たら美人じゃん。眼鏡なんか取っちゃえば?」

にかっと笑い、顔を接近させる。

「ふ、ふざけるなっ!!」

掴まれた手を振り払い、エスケープロール、つまりはバク転をしてまあやは距離をとった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ