
とあるホストの裏事情・完
第33章 将悟の憂鬱
今日は不機嫌な日になりそうだ。
研斗とシフトがずれて
俺が出勤して研斗が休みの日だった。
つまらないな、と思いながらも女の子の相手をする。
すると、この前『萌え』を教えてもらった子、まこが来た。
まこはオタクで極端なイケメン好きという
残念な美人だ。
「あ、将悟ひさしぶりー。やっぱ仕事の癒しには将悟だわー」
この雄弁な話し方は、俺はギャップがあってなかなか好きだ。
「そりゃどーも。で?今日は何の愚痴?」
「あ、ううん今日はね、この前の萌えについて色々聞きたいんだけど…」
「あー…」
「どうだった?彼女ちゃんに萌えるときあった?」
まこは、俺の恋人が研斗だとは知らない。
俺が男に萌えたと知ったら
どういう反応をするだろうか。
