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とあるホストの裏事情・完

第32章 大丈夫




俺の好きな曲が流れてる気がして目を開ける。


すると、将悟の車の中だった。


「あれ、まだついてないの…?」

「おっ、起きた。もーちょいで着くから寝とけ」

「もう無理だよ。 んふふ…」

「機嫌いーな。かわいいかわいい」

高速道路をブーンとビューンと走ってる。

やっぱり、俺の好きな曲が流れてた。


「んーろーめいくあすみーよーう」

「わかんねーなら歌うなよ。英語だぞ英語」

「あいきゃんきっしんぐゆーなうー」

「お、言えた。 I can kissing you now.」

「きゃんゆーきっしんぐみーなう? でぃすいずげーむ」

Can you kissing me now?

This is games.


「ゆーきゃんこーるずみー、あいらぶゆー」

「わかったわかった、よくできましたー」

You can calls me,「I love you.」

「しょーごすきー」

「ん、ありがと」

「…きゃんゆーこーるずみー!!」

俺が愉快そうに笑いながら叫ぶと、将悟も珍しく声を出して笑っていた。


それだけで嬉しかった。

好き好き同士、っていうのが伝わってきて、嬉しい。


「俺も研斗好きー」

「りぴーとあふたーみー。アイシテル」

「アイシテル」

わざとカタコトにして返してくる将悟をケラケラと笑うと、肘で小突かれた。

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