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とあるホストの裏事情・完

第31章 氷悠 × 遥 ー 守りたいもの ー

「え… あの…」
「うん。 ちゃんと答えを見つけて」

じれったい。
ほんとにもう… 答えはわかってんだよこっちは。
あぁ、キスする時間が消費されてく…


「僕、氷悠のこと…」
「うん、こっち見て言って。 俺の方見て」
「…やっぱ無理だよ、言えない…」
「………」
「…っう!? わ!!」


あーもう、イライラするわ。
こっちは答えわかってんだぞ、マジで。
でも遥の口から聞きたいから
待ってやってんのにさ
ただ顔赤くするだけってなんなんだよ。
可愛いよ、そりゃあね!!!

しびれを切らした俺は、遥を担いで
迷わず寝室に向かった。
いわゆる、お姫様抱っこで。

「ちょっと、氷悠!!」

ベッドの上に遥を下ろすと
ジャケットを脱いで股がる。
遥のネクタイも外し始める。


「…っ、やめてよ…!」
「俺にこんなことされたら、どう思う? 嫌いになる?」
「…もう、意地悪しないでよ…」
「こっち見ろ。 自分の気持ちそのまま俺に言って」


怖い顔してるかな、俺。
もうどうでもいいや。
遥の本心を、そのまま聞きたい。

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