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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

「おい、大丈夫か?」

「あ、は、い・・・・」

と、とにかく、早くこの場から離れないと・・・・

「あの、これ・・・もし具合悪くなったら飲んで下さい。」

僕は常備している薬を男子生徒に手渡して、教室を出て行こうとした。

「ぇっ・・・」

バックを掴んで、男子生徒に背中を向けた時だったんだ。

その人に、腕を掴まれたのは。

「!!?」

なにが起きたのか、わからなかった。

「な・・・・に・・・」

今、唇に柔らかいものが・・・・

「こら!! 原本冬馬!!」

「おっと。」

教室に響く、女子の声。

その声は、聞き慣れているものだ。

「私の可愛い弟に、なにしてくれてんのっ!!!」

「「弟!!?」」

椿は僕と男子生徒の間に入ると、その男子生徒を僕から引っぺがした。

「梓、大丈夫?」

「う、ん・・・大丈夫・・・」

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