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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

「落ちてるもの食べるなんて、お腹壊したらどうするんですか!!?」

「・・・」

僕の言葉に、その男子生徒は驚いたみたい。

あ、ちなみに。 僕、初対面の人には敬語なんだ。

「ちょっと!! 気持ち悪い手で冬馬に触らないでっ!!」

「ぃっ・・・」

女子生徒は僕の髪を鷲掴みにすると、その男子生徒から引き離した。

「おいおい、ちょっと落ち着・・・」

男子生徒の言葉も、聞く気はないようだ。

「男子のくせにこんなに髪伸ばして・・・・ほんと、キモいのよ!!」

「!!」

近くの席にあったハサミを取り、女子生徒は僕の髪を切ってきた。

「ぅ、わっ・・・」

慌てて顔を隠す。

顔、見られたくない。

「おい!! お前、やりすぎ。」

「で、でも、冬馬・・・」

どうしよう・・・眼鏡も何処にあるかわからないし・・・・

「梓、大丈夫か・・・?」

「う、ん・・・」

崇君と穣君は、僕が顔を隠したがる理由を知ってる。
だから、心配そうに僕に声をかけてくれた。

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