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「再会」と呼べる「出会い」

第16章 それは襲い来るもの

「…いけませんわ」

アゼットが焦る。
確かに分が悪くなったもんねぇ。

けど

逃がさない。



俺は氷の槍を
アゼットに向けて飛ばした。
一人でも消しておきたい。






ズダダダダダダダ…!!!!




アゼットの周りを囲むように
地面に氷の槍が刺さる。


これで逃げられないぞ。



「捕まってしまいましたわー」


自分が絶対絶命だって言うのに、
アゼットの口調は
底が抜けたようだった。




「アゼット!!」

「あんたの相手は私よ!!」


アゼットを気遣うエレミムが
こちらに向けて
さっきの赤い触手のようなものを
飛ばしてきた。
けど容赦なくかんちゃんの
剣がそれを断ち切る。


そのまま一気に押した。

エレミムの剣ははじき飛ばされ、
エレミム自身も、
地面に手をついた。



…おかしい。

なんだか呆気無さ過ぎる。



「…ふふふ」



「何笑ってるのよ」



仲間が捕まり、
自分も万事休すだっていうのに
エレミムが嗤う。




「月子さん
 貴方は今度こそ
 私の元へ来る」


「は?
 何でそんな事を言い切れるのよ?」








ん?

あれ


なんだ?



この胸騒ぎ…。




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