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「再会」と呼べる「出会い」

第16章 それは襲い来るもの

「すぐ戻りますから
 くれぐれも
 生き延びてくださいね 
 次朗さん!」

「はいはーい」


たろちゃんが咲希ちゃんを
抱きかかえてこの場から去る。

たろちゃんが来てくれてよかった。


それに月ちゃんも…。

兄さんと抱き合った事で
記憶が戻らなかったのは
残念だったけど

…ピンチの時には覚醒するのかな。

この間も
襲われたシチュエーションで
戻ったみたいだし。



「月ちゃん
 出来ればもっと早く
 目覚めて欲しかったな」

「用が済んだら消えるわよ」

「え」


ビュ  …ッ!!!






!!!



あっぶねぇえーーーーっ!!!




「お前
 見覚えがあるぞ」


エレミムが静かに唇を動かす。

剣先が俺の喉元を掠めた。


油断してる場合じゃない。


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