テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第13章 ごめんなさいじゃ足りない

「先生の彼女さんって幸せですね
 そんな風に思って貰えて」


不安を押し込むように
私は話題を変えた。


「彼女は …いないよ」







これもまた 意外だ。




「片思い中なんだ」






「片思い ですか」


「みんなには内緒な」



って言いながら
悪戯っぽく人差し指を立てる仕草

これは次朗君と一緒だ。


兄弟っていうのは本当なのかな。



「昨日 聞いたんですけど
 次朗君 
 結婚してたんですよね」

「え…!!!
 
 
 それアイツに聞いたのか?」

「はい。
 本当は年齢も 21歳だって」


驚かしちゃったみたい。
誰にも言わないって
約束だったからかな。


「21…  うん
 まぁ そうだな…」


? 


なんだろう 
それだけじゃないって感じの口振りだ。
ってことは本当は もっと上?!

あー…でも
隠土先生は23歳って言ってたし。

それよりは下 で…

ま いっか。
どっちみち、
年齢をサバ読んでた事には
変わりないわけだし。





「あの 奥さんって
 どんな人だったんですか?」



次朗君には聞きにくかった事を
隠土先生に尋ねる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ