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「再会」と呼べる「出会い」

第13章 ごめんなさいじゃ足りない

“普段はそこで生活してない”




今までなんとも思わなかったけど
確かに…

あの 井崎建設の社長のお宅 にしては
庶民的過ぎる一戸建て。
だよね 普通お手伝いさん位いるよね?



調理器具が殆ど無い台所

音のない家

生活感ほぼゼロ




そうだ
 




あの家は井崎家の 
別宅だったのかも



「……」


「佐伯さん
 狐につままれた顔してるよ?」

「え ぁ はい…
 なんかすごく納得出来たっていうか
 あの家、生活感が殆ど無かったから
 
 …私ってば本当にバカ
 なんでもっと早く
 気付かなかったんだろ
 井崎建設の社長さんの家だって事
 すっかり抜けてました。

 あんな庶民的な家に
 住んでる筈なんてないのに

あは… なんか笑っちゃいますよね」

「鈍くさいミカらしいね
 そんな簡単な事に気付かないなんて」

「次朗! 
 言い方があるだろ!」

「いいんです
 本当の事ですから」


あー 笑える、本当に。

そんなバカな自分に泣けてくるよ。

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