
「再会」と呼べる「出会い」
第13章 ごめんなさいじゃ足りない
次朗君は私のすぐ隣の席に座った。
「なんで こっち見ないの?」
「…なんだか 申し訳なくて」
「申し訳ない?
たろちゃん」
「感謝されても
睨まれる理由はないですよ」
「松井先生が佐伯を
井崎から救ってくれたんだ」
「井崎… 彼氏に会ったの?」
その質問は私に向けたものだ。
「…会ったよ」
「そ…」
「会って別れ話をしようと思ったの
だけどそれどころじゃなくなって…
もしかしたら
次朗君に 迷惑かけちゃうかも」
「迷惑?」
「昨日、一緒にいた所を
誰かが写メ撮って
優司君に送ったみたいなの」
「あー… それね
誰かに付けられたり、
撮られてるとは思ったけど」
…え
気付いてたの?
「それが
井崎優司にとっては
二股をかけられたと思うのに
十分な証拠になったんですよ」
松井さんが
振り向かずに解説する。
「ごめんなさい」
今日の優司君のあの様子では
次朗君に何もしないとは思えない。
「来るものは拒まないよ 平気」
「でも」
次朗君の声は落ち着いていて、
怯えた様子は欠片も無かった。
でも
私は不安で 不安で
思わず次朗君の顔を見た。
彼は私の顔を見て
優しい笑みを浮かべている。
「大丈夫だよ」
「なんで こっち見ないの?」
「…なんだか 申し訳なくて」
「申し訳ない?
たろちゃん」
「感謝されても
睨まれる理由はないですよ」
「松井先生が佐伯を
井崎から救ってくれたんだ」
「井崎… 彼氏に会ったの?」
その質問は私に向けたものだ。
「…会ったよ」
「そ…」
「会って別れ話をしようと思ったの
だけどそれどころじゃなくなって…
もしかしたら
次朗君に 迷惑かけちゃうかも」
「迷惑?」
「昨日、一緒にいた所を
誰かが写メ撮って
優司君に送ったみたいなの」
「あー… それね
誰かに付けられたり、
撮られてるとは思ったけど」
…え
気付いてたの?
「それが
井崎優司にとっては
二股をかけられたと思うのに
十分な証拠になったんですよ」
松井さんが
振り向かずに解説する。
「ごめんなさい」
今日の優司君のあの様子では
次朗君に何もしないとは思えない。
「来るものは拒まないよ 平気」
「でも」
次朗君の声は落ち着いていて、
怯えた様子は欠片も無かった。
でも
私は不安で 不安で
思わず次朗君の顔を見た。
彼は私の顔を見て
優しい笑みを浮かべている。
「大丈夫だよ」
