テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第12章  イカ祭りの誘惑

「はな…っ…放してよぅ…」

えー もう少し…


そんなに暴れるなよ
そんなに嫌かよ…

俺はずっとこうしてたいのに






…あぁ  やっぱダメだ



流石にずっとは ヤバいな俺の理性

兄さんと違って
俺は欲望には正直だから

…反応しそ







何か他の事でも考えて
気を紛らすか


















「今って何時?」

「え   …12時過ぎたところだよ」

「そっかぁ…あちゃー…」

「?」

うっかりしてた。


「抽選会、終わっちゃった…」

「そっか 11時だったもんね
 …残念だったね。」


くじ運、全く無いから
期待はしてなかったんだけど

イカ1ケースは魅力的だったなぁ。



…まぁいいか

その分こうして 
二人っきりでいられたし。




「みんな、どうだったかな…
 当たってるといいね」


…あぁ やっぱり可愛い…



「…わ!
 もうっ! いい加減にしてよ!!」

「ホラ今日だけ俺たち
 付き合ってるから…」

俺を置いて、
歩き出した彼女を後ろから捕らえる。


俺 調子に乗ってる。


いいだろ?
今だけ…ー   

!?!




「…ミカ 先輩
 なんか今日、凶暴だね。」


ちっさい肘が
思い切り脇腹に刺さった。


「ほんとに私… 無理」



…そっか   




やっぱり無理か





*…*…*…*…*…*…*

ストーリーメニュー

TOPTOPへ