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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

「親戚のオジサンみたいな感じ?
 付き合い長いんだ、ね。」

「あぁそうじゃ」

次朗くんは
オジサンのすぐ横の席に座った。



「日本語お上手ですね。
 日本、長いんですか?」

「ん?わしか?」

「長いよ。五十年位かな…ね?」

「あぁ じゃのう。」

ホリの深さとか、目の色とか
日本人ではないと思うんだけど、
発する言葉は日本人そのものだ。
どこか変わってはいるけど。



「ミカティ、知ってた?
 “ダーマスペシャル”」

「“ダーマスペシャル”?」

「オジサンが頼んだフレンチトースト
 すっごく美味しそうだったからね、
 私達も一皿頼んでみることにしたの」

「フレンチトーストか…
 いいねぇ。
 そういえば戻ってきた時から
 バターの甘くて良い匂いがすると
 思ってたんだ。
 私も一口もらっていい?」

「勿論、一緒に食べよ!」

しかし“ダーマスペシャル”とは
フレンチトーストにしては
変わったネーミング…。

メニューには載ってないや。
裏メニューってやつかな。
大体、“ダーマ”って 何?

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