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「再会」と呼べる「出会い」

第4章 兄と弟

よし。
もう、大丈夫だと思う。



記憶を戻したら、癒やしの力が
強まったか…。
水龍の力を返してもらった事で
本来の力を取り戻したようだ。

だとすると

怪我だけでなく、
病気の治療…
ウイルスや細菌を消すことも出来る。






…そもそもこの力は何なのか?

現在は地球の人間として生まれたが、
過去の俺達は地球にはいたものの、
他の人間とは少し、違っていた。


俺達は至水人(シスイジン)。
先祖は地球の外からやってきた。

彼等は『水』を操る事が出来る生命体だった。

至水人は個々に『水』に関する力を持つ。
ミズイシ、ハナエ、ミズカも
それぞれ流動、洗浄、などの
能力を持っていた。

弟のカラスも
半分程は悪魔の血を持つものの…

精気だけではなく、
煩悩を人間の身体から吸い取ることで、
その人の精神を浄化している。

自分が経験した訳ではないので
ハッキリとは分からないが、
カラスと身体の関係を持った者は皆
スッキリとした顔をすると言う。

カラスは俺とは違う形の、
浄化の力を持っているようだ。





あぁ、
話がすっかり脱線してしまった。

すまない。

そもそも、俺の話なんて
今はどうでもいいんだよな。

これは現代の話だから…。




俺はそのまま、宴席を離れた。

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