
隠れて甘いkissをして
第74章 大切なひと
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表通りから少し脇道に入った場所にある、カフェのオープンテラス。
私はアイスコーヒーをひと口飲んで、深呼吸をした。
目の前の通り沿いに並ぶ、木々の間から
7月の爽やかな初夏の風が、心地よく吹き抜ける。
時刻はもうすぐ午前11時になろうとしていて、太陽も一段と高く輝いていた。
(……よし、もう1回練習しよう)
バッグから封筒を取り出して、中から1枚の紙を取り出す。
本当はこの紙を見ないで話したいけど……
当日を迎えた今日、いざ本番まであと1時間だと思うと
……とてもじゃないけど、暗記できそうに無い………
緊張で胸がドキドキしてきた。
