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隠れて甘いkissをして

第73章 宣戦布告

▽Side... アンジー




飛行機が上空に飛び立ってからしばらくして


シートベルト着用のサインが消えた。


アタシはCAに、2人分のシャンパンをオーダーする。




「……まったく。

いつのまにエンゲージリングなんて買ってたのよ。

ちゃんと見つからないように、気を付けたんでしょうね?」




アタシが優しく話しかけても、返事がない。


反対側に座っている隼人は、もう見えなくなった景色を、いつまでも窓から眺めていた。


その背中から、なんともいえない切なさを漂わせている。




「隼人ってば!

いつまでもメソメソしてんじゃないわよ!

ほらっ、強引な婚約に乾杯しましょう」




アタシは大きな声で、もう一度隼人を呼ぶ。


CAがプラスチックのグラスをふたつ持ってきた。




「あ、婚約(仮)の間違いね。

2年って、日にちにすると730日よ。

そんな長い間、由宇が待ってるとは限らないわ。

帰ったら立花と出来てたりして♡

まぁ、何はともあれ無事に飛び立てて良かったわ。

はい、カンパーイ!!」

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