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隠れて甘いkissをして

第72章 旅立ち

▽Side... 由宇



搭乗口の前に、隼人と立花が戻ってきた。



「あれ?
立花先輩どうしたんですか?
目が赤い……」



香ちゃんが覗き込むと、立花は何も言わずに手で顔を覆う。


その横で、隼人が笑っていた。



「アンジーはどのくらいしたら帰ってくるんだっけ?」



シゲさんがアンジーに話かける。



「一応3ヶ月くらいはスペインにいると思うけど。

こっちの仕事もあるし、しばらくは行ったり来たりを繰り返す感じネ。

落ち着く目途がたったら連絡するわよ。

由宇、それまでこの老人の事ちゃんと見とくのよ」


「ろ、老人って………」



私がうろたえると、シゲさんは優しく笑った。



「近くなった事だし、平日はいつでも店に来ておくれよ。

立花くんと香ちゃんもね」

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