
隠れて甘いkissをして
第69章 クリスマスイヴ
「由宇、この後ちょっと外に出てもいい?」
「……外?」
私が聞くと、隼人は頷いた。
「あぁ、前に由宇を連れてった時と違って、かなり寒いけど。
もう1枚、コートとマフラーがあるから」
「…………!」
心臓がドクンと鳴る。
私が、前に連れて行ってもらった場所……
もしかして……
私が隼人を見つめると
彼は切ない微笑みを浮かべた。
「………そこで、由宇の答えを聞かせてほしい」
テーブルの上でキャンドルの炎が揺れて
その揺らめきを感じながら
私は、ついにこの時が来たと思った。
