
隠れて甘いkissをして
第68章 伝えたい想い
重ねられた、アンジーの手が震えていた。
「アンジー…」
「ごめんね、由宇。
アタシの言ってる事、めちゃくちゃよね。
さらにあんたを迷わすような事を言って、本当にごめんなさい…」
私はアンジーの手をぎゅっと握った。
………ありがとう、アンジー。
あなたの葛藤は、私にはちゃんと伝わっている。
挑戦する隼人の環境に、私がいるせいで、彼の仕事に支障が出るということ
色んなものを背負っている隼人に私が付いていく事が、どれだけの覚悟が必要かということ
それを私に教えようとしながらも…
本当は、隼人と私が近くにいられるように、願ってくれているんだね
あなたは、隼人の事だけじゃなく、こんな私の事まで考えてくれている。
……その想いが…
ちゃんと私の心に届いたよ……
