
隠れて甘いkissをして
第65章 和やかな時間
▽Side... 由宇
「24日?」
「はい! 2週間後の土曜日です」
2杯めのカクテルをひとくち飲んだ時
香ちゃんがニコニコして話し始めた。
「立花先輩の友達がクリスマスイベントをするので、2人で行く予定なんです。
咲原先輩も一緒に行きませんか?
立花先輩、まだチケット取れますよね!?」
「……あぁ」
香ちゃんがカウンターの方に振り返ると
タバコを吸いながらシゲさんと話していた立花が、こっちの席に戻ってきた。
「やったー!
そしたら咲原先輩ぜひ行きましょうよー!
イベントは夜10時くらいで終わりますけど、そのまま朝まで飲み倒すコースでも、香はぜんぜんOKです!」
「…………」
キャッキャと嬉しそうな香ちゃんの横で、立花が小さくため息をつく。
クスッ……
対照的な2人の様子を見て、私は小さく笑った。
