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海老沢は、目に涙を浮かべ始めた。




「なっ……！」




俺はその泣き顔を見てギョッとする。




「……なんでお前が泣くんだよ」


「………っ だ、だって……」


「………確かに海老沢には変なとこばかり見せちまってたけど……

俺は咲原の恋愛を応援してるし、もう次に向かおうと思ってるから。

心配するな」


「……次……？」




海老沢は目を潤ませて、俺を見上げる。




「あぁ、次に進まなきゃな。

お前の可愛い友達でも紹介してくれよ。

ほら、もう行くぞ」




海老沢の頭を軽く叩いて、その横を通ろうとすると




「…………！」




後ろから


ギュッと抱きつかれた。