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隠れて甘いkissをして

第51章 対決

「……えっと、その……」

「そうなの!?
だったら最初からそう言いなさいヨ!」




アンジーはタバコを灰皿に潰して、私の方に向き直った。




「いい? あんたが誰に何を言われたか知らないけどね。


よく聞きなさい。


隼人の仕事を誰よりも1番近くで見てるのは、このアタシよ。


……確かに、隼人はあんたと付き合うようになってから、仕事の面でも変わったわ。


今までは本心を隠して、誰も近寄れない程のオーラで周りを圧倒していたから、それに酔いしれてる奴らが色々言ってんのも事実よ。


でもそれは、勝手なイメージで隼人を崇拝している、所詮隼人の表面しか見てない人間の戯言に過ぎない」


「……………!」


「アタシの勘が合ってんなら、あんたに吹き込んだ奴も、その類なんじゃないかしら」




その言葉に、私はハッとした。


アンジーは真剣な顔で続ける。




「プロダクションも、契約先も。


隼人を前から知る人物や仲間、そしてこの業界で本気で仕事をしているそれぞれのプロ達が


変わった隼人の方が、何千倍って魅力があると、口を揃えて言っている。


俳優として、求められる幅が格段に広がった。


誰が何と言おうとこれが事実よ。


それに、このアタシが確信してるんだから、間違いない」

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