
隠れて甘いkissをして
第32章 対面
ビルの1階に着いて、急ぎ足で外に出る。
腕時計を見て、走り出そうとした時だった。
「あっ!! 出てきた!!」
「咲原さーん!」
後ろから急に名前を呼ばれて、驚いて振り返る。
会社のエントランスの前から、3人の若い女の子がこちらに向かって歩いてきた。
3人とも派手な服装をして、髪からつま先までキラキラ光らせている。
「もー、出て来るのおっそい!!
マジで見逃したかと思ったし!」
「つーか、すでに超疲れたんだけどー。
えーと、咲原さん?
うちらのこと、覚えてるかしらぁ?」
先に近付いてきた2人を見て、あの日の記憶が蘇る。
この2人は……
