
ももいろタイム【完】
第14章 俺の彼女
「はぁー」
大きく息を吐いて、落ち着ける。
梓を起こし、ギュッと抱き締めた。
「梓、ごめん。抑えられなかった」
「ううん。あたしもごめんなさい」
「いいんだ。俺が悪かった」
首を振る梓に言って見る。
「梓が好きだ。梓、俺にご褒美をちょうだい?」
「ご褒美?」
「うん。今度の模試が10番以内にはいれたら、梓の全てを俺にくれ」
「………いいよ。それまでに覚悟する」
「やった!がんばるよ、俺。でも、手は出すけどね」
「もう」
クスクス笑う梓に、愛しさが増す。
模試まで後一ヶ月。
絶対に10番に入ってやる!
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