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華のしずく~あなた色に染められて~

第23章 【夕桜~華のしずく~】其の弐~夕桜~

 これから先は、亡き人の想い出をよすがとして心静かに暮らしたい。望みはただそれだけであった。それに、秀康は良人の弟とはいえ、秀継をみすみす死に追いやったような男だ、ましてや、この冷酷そうな光を宿した眼の男になど妻になるどころか、触れられることを想像しただけでも、鳥肌が立つようである。

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