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華のしずく~あなた色に染められて~

第22章 【夕桜~華のしずく~】其の壱~飛花~

 時の関白以下、廟堂に重きをなす高位の公家衆や果ては有力武将まで駆けつけ、その宴は盛大なものになった。宴は夜更け過ぎまで続き、最後の客が帰ったのは既に夜明けも近い頃のことであった。
 そして―、凶々しき事件はその時、起こったのである。
 夜半、秀吉は騒々しい物音でめざめた。表の方で馬のいななきやら、人の怒号やどよめきやらがしきりに聞こえている。

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