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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

 哀しい記憶だった。城に引き取られてより後、幼い日々を思い返す時、子どもらしい心弾むような記憶は何一つない。
「俺は継母に育てられた。実の母は俺が五歳のときに亡くなった。継母は俺のこの眼や髪の色をひどく嫌っていた」
 秀吉が遠い眼で呟く。

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