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華のしずく~あなた色に染められて~

第2章 二

 信成がいつになく顔を染めて酒もかなり回ったと見えた時、突如として時房が懐から懐剣を取りだし、信成に斬りかかったのである。信成は文武両道に秀で、剣もかなりの使い手であったが、その剣の指南をしたのは他ならぬ時房であり、時房自身が当代随一と謳われるほどの腕前であった。

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