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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

 余計な音を立てないように細心の注意を払い扉を閉めると、怖いほどの静寂が秀吉を包み込んだ。今日はミサは行われておらず、狭い礼拝堂には誰の姿もなかった。秀吉が落胆の色を浮かべたその時、はるか前方の祭壇の手前、低くぬかずいて一心に祈りを捧げる姿があった。

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