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華のしずく~あなた色に染められて~

第11章 【紫陽花~華のしずく~】二

 そんなある夜、秀吉から明子に二度目のお召しがあった。やはりこの部屋は不思議な雰囲気がする―、いや、雰囲気というよりは匂いが違う。はるか彼方の南蛮の、異国の香りを感じさせるその匂いが何の香なのかはしかとは判らなかったけれど、一歩寝所に足を踏み入れた刹那、不思議な香りが明子の身体をすっぽりと包み込んだ。

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