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華のしずく~あなた色に染められて~

第6章  雪の華~華のしずく~

 持参する道具はすべて当代一流と云われる細工師の手になるものばかりである。供廻りの者たちも皆、秀吉の信厚く、心利いたる面々が揃っており、〝流石は羽柴さまが実の姫君のように掌中の玉と慈しまれておられる姫さまの御ためよ〟と人はひそかに噂し合った。

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