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華のしずく~あなた色に染められて~

第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅

 龍伍は、もう一度自分の手の内にある長剣を眺めた。眩しい初夏の陽光を受けて、刃が光る。その煌めきを見ていると、不思議なことに、途方もない夢が真になるように思えてくるのだった。龍伍は刀をそっと元どおりに鞘に納めると、大切そうに脇に抱えた。
 もしかしたら、これは自分に幸運をもたらしてくれる、またとなく得難い宝刀かもしれない。

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