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「お嬢様。」

第14章 あきのはじまり

「じゃ、俺と婚約することにして

前日まで偽り続けて、

婚約者になれません!て宣言すりゃあ、

君は晴れて独り身だよ?どう?」

俺って頭いいって

お調子者は言うとケタケタ笑う。

でもたしかにそう。

「でも迷惑かけたくないし........」

「大丈夫!俺は一生独身だし!」

あたしはそこに疑問を抱かなかった。

「でも........」

龍太郎さんは、

思い続けてくれてる。

あたしが、変に空港にいかなければ

彼を待って夏休みをすごし、

秋の始まりは彼と居たのかも

しれない。

そう思うと切なくなった。

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